個人投資家も債券を投資ポートフォリオに加えるべきなのか?

投資

株高が続く今こそ債券の出番

日米で年初から株高が続いてきていましたが、8月の1週目に大きな調整が入りました。

「二番底が来るのはいつか?」なんて思っているうちに、調整前の水準に戻りつつあります。

「長期投資なので狼狽売りだけは決してしない!」と普段から強く心に決めていますが、どこまでも落ち続ける株価を見ながら、さすがに恐怖を覚えました。

それでも売らずに済んだのは、当然、狼狽売りこそがパフォーマンスを下げる最も明らかな行動のひとつであることを理解しているから、というのもありますが、ポートフォリオの一部に債券を組み込んでいたため、資産の目減りを若干ではありますが抑制できたことが少なからず心の支えとなった部分もありました。

喉元過ぎれば熱さを忘れるということもありますので、急落の記憶がフレッシュなうちに、債券投資の重要さを復習しておきます。

債券は株式と逆の動きをするアセットクラス

ぼくのように株式中心のポートフォリオを構築している場合に、債券を組み入れることの最大のメリットは、債券が株式と逆の値動きをしやすい点にあります。

短期的には市場センチメントや金利動向によっても左右されるため長期的な傾向として俯瞰をするために、株式ETF代表としてバンガード社のS&P500連動ETFのVOOと、債券ETF代表として同じくバンガード社の超長期国債連動ETFのEDVの比較をしてみました。

オレンジ色の線が株式ETFのVOOで、青色が債券ETFのEDVです。特にコロナショック時において、逆の値動きをしていることが確認できます。

株は景気拡大期に強く、債券は景気後退期に強いため、お互いの弱みを補完しあえる関係にあります。

性質の異なるアセットクラスをそれぞれ持つことで、そのときの状況に応じて、資金を移動させることで資産形成を有利に進めやすくなります。例えばですが、景気後退期には、値上がりした債券を売って現金を確保し、安値になっている株を買うことで次の景気拡大期におけるリターンを増大させることができます。いわゆるリバランスを行う余地が生まれるということですね。

本来、個人投資家の強みの一つは、細かいルールに縛られることなく、自由に投資ポートフォリオを決められる点にあります。株が好きであれば100%株のポートフォリオを組んだとしても誰も怒りません。

一方で、アセットクラスを自由にまたげるという強みでもあるため、株だけに縛られずに債券にも投資をできると考えることもできます。

月夜の晩だけではありません。株価が大きく下落するような市場ショックのタイミングや、景気悪化のタイミングを考えた場合に、債券をポートフォリオに加えておくことは、心の支えとリバランス余地を生み出します。

債券の比率はどのくらいが適正なのか?

債券比率を高めすぎると全体のリターンが控えめになってしまうので割合は難しいところですね。

一方で、コロナショックの反動から発生していた米国の高金利政策も終息を迎えつつあります。これほどの高金利はしばらくないと思いますので、本来であれば思い切って債券にシフトしておくべきでしたが、なかなか確信が持てないまま様子見を続けることで時間を無駄にしてしまいました。

ポートフォリオ全体の10%にも届いていないため、もっとやっておくべきだったという後悔だけが残ります。次にこんなチャンスがくるのがいつかは分からないけれど、次回への戒めとします。

※本投稿は、特定の個別資産への投資を推奨するものではありません。投資は自分で考え、自己責任で行うようにお願いいたします。

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