はじめに:スマートバンドに期待した「見える化の力」
40代に入り、運動不足を痛感することが増えてきました。ウエスト周りがきつくなり、体脂肪率が上がり、風邪をひくと完治まで長引く。
このままではいけないとランニングを始めるも三日坊主で継続できないということを何度か繰り返してきていました。
いい加減に本気で取り組まないと、5年後・10年後に大きな後悔をすることになると考え、テクノロジーの力に頼ることにしました。
自分の性格を考えると、少しずつでも良いので取り組んだ内容を数値として「見える化」できることがモチベーションにつながります。そのための手段はなにがいいかと考えた際に、それこそスマートバンドが良さそうだという結論に至ったわけです。
まずは小さく試してみる、という思想のもと、多機能で高価格なスマートウォッチではなく、機能が限定的でも良いので、コスパよく運動量の見える化(特にランニング)ができるスマートバンドに限定して比較検討をしました。
Xiaomi Smart Band 9 Proを選んだ理由は?ざっくり紹介
いくつかの機種をデスクトップリサーチした結果、Xiaomi Smart Band 9 Proに決めました。
選んだ理由と実際に使ってみた感想をあげてみます。
GPS機能がついていること

ぼくが想定していた利用目的は主にランニングです。
自宅から出発する場合には、荷物の軽量化のためにスマホは持っていかないこともを想定したため、スマートバンドだけで、走行距離や位置を測定するためにGPS搭載モデルであるProバージョンを選択しました。
実際につかってみて、やはり、ポケットに自宅のカギを入れただけで身軽に走れるのは大きなメリットですね。
バッテリーの持ちがよいこと
日常的に利用をするものなので、バッテリーの持ちのよさは正義です。
メーカーの説明通り、2週間に一度程度の充電で十分なので、このバッテリー持ちは素晴らしいの一言です。ストレスがありません。
リーズナブルな価格であること
日常的に使うものなので紛失や故障のリスクはつきまといます。また、まずは試しに使ってみるという考えなので、途中で飽きてしまう可能性も考えるとあまりに高いものは選びにくい。
Xiaomi Smart Band 9 Proは1万円以下で買えるスマートバンドの中で、ほぼ唯一GPS機能があるモデルでした。
電子マネー決済機能があったら嬉しかったが・・・
あったら嬉しい機能はやはり、Suicaなどの電子マネー決済機能ですね。
ランニングなので身軽さを重視すると、スマホは自宅に置いておきたいですが、ランニング後に飲み物を買ったり、カフェに寄ったりという使い方をイメージすると、スマートバンドに決済機能があると間違いなく便利ですね。
ここは正直、スマートバンド選びでも気になったポイントではありますが、決済機能付きの上位機種を求めると、やはり価格が1万円以上上がってしまいます。
コスパとの妥協ポイントになりますが、決済機能はあくまでnice to haveであり、mustではないと感じています。実際にカフェに寄ったりすることを想定した場合には、ランニングバッグにスマホを入れてランニングにでかけることで十分にカバーできています(カフェに行くなら、ある意味、スマホは決済以外の目的でも持っていきたいので)。
最初の1週間:見える化の効果を実感

さて、実際に、運動の習慣化を目的としてスマートバンドを使ってみてどうだったのか、というほうに話を移していきます。
まずは、今までほとんど運動をしていなかったので、体を慣らすところから始めようと思い、なんとなくですが、2キロ走ってみようと決めました。
入念に準備運動をしてから走り始めると、GPSがしっかりと走行距離を捕捉してくれているのがスマートバンドの画面から確認できます。タイムは気にせず、2キロという距離を目標にしてゆっくりと走ります。
呼吸のリズムや足運びのピッチもよくわからず、子どものころに学校でやったマラソンを思い出しながら走りますが、やっぱり最初の1キロが一番苦しいですね。ちょうど1キロ経つと、スマートバンドが振動して知らせてくれます。ペースは1キロあたり7分30秒。
1キロ経つと少し体が慣れてきたのか、呼吸の仕方と足の運び方でしっくりくるものが自然と選択された感じがします。とは言え、そのまま、なんとか走れたという感じで、2キロの振動通知とともにストップ。2キロ目もほぼ同じペースで走れましたが、呼吸はかなり上がりました。
入念に整理運動をしながら引き上げましたが、「2キロを走ったぞ!」という達成感とともに、その記録がデータとしてスマートバンドにしっかり残るのはやはりいいですね。達成感の根拠になるというか、証拠になるというか。
軽い筋肉痛となったため、2日間中休みを入れましたが、その後、2回目のランニングも無事に終えることができました。一発屋にならずに、2回目をしっかりとできたことが、最初の1週間としては大きかったですね。
オーバーワーク気味の1ヵ月目
自分でも意外だったのが、ランニングを2回目以降もしっかりと継続することができました。
「2キロを走ることができた」という実績を積むと、次は、「3キロを目指そう」という形で、具体的な数値目標が出てきます。そうなると、走るのが楽しくなってくるから不思議です。
実際に、体がランニングをする習慣に適応し切れる前に、ランニングの回数が増えてしまったせいだと思いますが、膝や足首に痛みを覚えてランニングをセーブして、ウォーキングに切り替えたりもしました。
それでも、記録されているデータを振り返ると、初月は合計で5時間30分かけて14回のワークアウトをしています(ウォーキング4回、ランニング10回)。
3日坊主にならずに続けられたのは良かったですが、身体を痛めてしまうのはややオーバーワーク気味でしたね、反省です。
3ヵ月経って得た「習慣の芽」とその成功要因は?
その後は、花粉症のピークや風邪をひいてしまったこともあり、運動量はやや落ち着きましたが、
- 2か月目:2時間50分かけて9回のワークアウト(うち、ランニング7回)
- 3か月目:2時間20分かけて10回のワークアウト(すべてランニング)
と継続をすることができています。
風邪のブランク期間はありましたが、いまでは定期的に運動をしないとなんだか落ち着かない、という状態までもってくることができており、無事に運動を習慣化できたのではないかと感じています。
振り返ってみると、その成功要因として3つのものが考えられます。
見える化、数値化による達成感

これは当初の想定通り、もしくは、想定以上だったかもしれません。
自分の性格からして、数値化することで、これだけ走ったんだ、走れたんだ、という達成感を積み上げながら継続できるのではないか?という仮説を立てていましたが、まさにその通りでした。
しっかり記録が残る。そして、その記録を残すのがものすごく簡単。走る前に「屋外ランニング」モードを選択して、GOボタンを押すだけで、あとはGPS付きのスマートバンドが勝手に記録をしてくれて、スマホにBluettooth連携をしてくれるので、User Experienceがとてもシンプルで考え抜かれています。
体重と体脂肪率のモニタリング
そもそもの走る目的が健康管理でもありますので、走ったという運動量がインプットだとすると、アウトプットは体重や体脂肪率となります。
インプットとアウトプットはセットなので、やはり、毎朝、体重計には乗るようにして、こちらも記録をつけています。運動を始める前のピークからは、体重は1.5kgくらい減り、体脂肪率も2%程度減ったので、しっかり結果が出始めています。
効果実感できることがモチベーションにつながり、やる気が維持できているというのも間違いないでしょう。
走るのが楽しいと思える環境に恵まれた

もうひとつ。見落としがちだけど、かなり大事な要素として、そもそも運動を楽しめるか。
幸運にも、近くに大きな公園があり、一周3キロ程度のランニングコースが整備されています。ちょっと前の桜の季節や、いまのような新緑の季節に走るのは最高に気持ちがいい。
楽しく安全にランニングできるような環境が近くにあるのは本当にラッキーです。
おわりに:スマートバンドは“続けたい気持ち”の伴走者
飽きやすいぼくでも3ヵ月継続できたというのは本当に珍しいことです。
完璧を求めずに、少しずつでも走ってみる、歩いてみる、という小刻みな行動を積み上げることができたのが成功要因だと考えています。
その積み上げを続けるには、やはり、見える化・数値化をして、達成感を味わえる状態を実現しておくことが欠かせません。走ったのは自分ですが、その背中を押してくれたのはスマートバンドという存在です。
運動習慣をつけたいという人にとって、よい伴走者になれると思いますよ。おすすめです。