米国長期国債ETFの比較:TLTとEDVのどちらに投資すべきか?

米国の利下げが見込まれる中で米国債は魅力的な投資対象

2年ほど続いた米国の高金利ですが、そろそろその終わりが近づいてきています。2024年9月のFOMCでの利下げが高い確率で見込まれ、10年債利回りも4%を切る水準まで下がってきました。

金利が下がると債券価格は上昇するため、一部の投資家は一年ほど前から債券への投資を増やしてきています。

ぼくも緩やかにではありますが(本当に緩やか過ぎて後悔しているくらい・・・)債券のウェイトを引き上げてきています。

その中で、4%強の利回りを確保しながら、キャピタルゲインも狙うためには、短期債よりも長期債のほうが有利であると判断し、長期の米国債ETFを投資対象候補として調べました。

その代表格である二つのETF、すなわち、TLTとEDVの比較をします。

米国長期国債ETFのTLTとEDVの比較

TLTはブラックロック社が運営するiシェアーズ米国債20年超ETFで、残存期間が20年を超える 米国債で構成される指数に連動する投資成果を目指しています。

EDVはバンガード社が運営する超長期米国債ETFで、ブルームバーグ・トレジャリー・ストリップス債20-30年イコール・パー ・ボンド・インデックスの価格と利回りに連動する投資成果を目指しています。

まぁ、細かい違いはいろいろありますが、対象となる米国債の残存期間の観点では、EDV > TLTというのが重要です。なぜかというと、期限の長い債券のほうが金利が高い傾向にあり(イールドカーブが逆になっていない限りは)、また、金利が低下する局面(米国で利下げが行われるタイミング)においての価格の上昇幅が大きくなります。

よって、これから利下げが見込まれるということに確信が高ければ、TLTよりもEDVを選んだほうがリターンが大きい可能性が高い。

実際に過去5年のパフォーマンスを下図にまとめています。

オレンジの線がTLTで青色の線がEDVです。

ともに基準価格はマイナスですし、5年トータルリターンもマイナスなので、「大丈夫か?」と心配になりますが、これは、過去5年間でみると、金利上昇局面であったため債券価格が低下したことに起因しています。

よって、金利低下局面では、これと逆のことが起きる見込みなので、より、ボラティリティの高い青色のEDVのほうが価格の上昇が大きいことが想定されます。

米国長期国債ETFの場合、TLTとEDVのどちらを選ぶか?

国債のような債券をポートフォリオに加える場合には、リスクを抑えて安定性を求めるという考え方もあります。その場合は、ボラティリティの低いTLTを選ぶこともありそうです。

一方で、ぼくの場合は、そもそもポートフォリオがかなり株式偏重でもあるため、アセットクラスの分散という観点で債券を組み入れようとしているため、極端に債券らしい動きをしてくれるEDVの方がバランスが良さそうです。

加えて、EDVのほうが国債の期限が長い分配当利回りが高いですし、さすがのバンガード社の経費率の低さも魅力です。

※本投稿は、特定の個別資産への投資を推奨するものではありません。投資は自分で考え、自己責任で行うようにお願いいたします。

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